ソウル・インタビュー

120%自分らしく生きる

ソウルインタビュー
ネガポジバランスマインドコーチ 荻間裕美さん

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―さっそくですが、「120%自分らしく生きる」って、荻間さんにとってどういう状態なのでしょう?

 

自分の個性であるプラスの部分もマイナスの部分も活かすことで、本来の「自分らしさ」を取り戻して豊かに生きる、という状態です。

 

誰もが心の中に、ポジティブな面とネガティブな面を持っていますよね。その両方のバランスを整えていけば、本当の意味でありのままの自分で生きていけるんです。コーチングセッションでは、自分の感情に向き合い、ポジティブ、ネガティブを両方とも掘り下げていきます。すると、次々に新しい気づきが起こって、新しい自分が生まれていきます。

 

―ネガティブも掘り下げていくんですか?

 

意外かも知れませんね。

一般的にコーチングは、強みなどポジティブな面に焦点を当てながら意欲を引き出して目標達成へと導いていきますから。それは、それでありだと思います。

ただ、ネガティブな思いを根深く持っている方は、ポジティブな面に光を当てたとしても、なかなかその方向に意識が向いていきません。いくらセッションで気づきが生まれても、その場限りになって、変化が起こらないまま堂々巡りを続けてしまいがちになります。

 

~ネガティブに隠れた「本当の願い」~

 

―どうして意識が向かずに、堂々巡りをしてしまうのでしょう?

ポジティブとネガティブって、実は天秤のようなものなんです。天秤って片方を押さえると、もう片方も動かないですよね。あれと同じで、ネガティブな思いを押さえ込んでしまうと、実はポジティブな思いも固まってしまうんです。当然、行動できない。だから同じところでぐるぐると悩み続けてしまうんです。健康的な状態ではないですよね。

それにネガティブな思いには、実はその人が本来持っている課題や期待、希望、願望が隠されているので。

 

―ネガティブに希望や願望が隠れている?

 

ええ。例えば、起業して何千万と稼いで成功者になることをゴールにしている人がいたとします。でも、よく話を聞いてみると、成功者になるというのは手段であって、本当に望んでいることは「自分に自信を持ちたい」ということだったりします。

つまり前提として「自信がない」という思いを抱いているわけですね。そこを掘り下げていくと、幼少期の親との関係性などを引きずっていたり、人とうまく関われないという劣等感を持っていたり。まずは、そうした一見マイナスに思える感情にしっかりと気づいていくことが大切なのです。

そのような内面に向き合わず、いきなりゴールを目指して大量行動を促され、必死になって成功したとしても自信は育まれず、ただ虚しさだけを感じる、という結果になりかねません。ゴールを達成できたけれど、本人は満たされないといった本末転倒な状態に陥る危険性もありますから。

 

―見せかけの、間違ったゴールに導いてしまうってことですね。

 

そうですね。ネガティブを自分のペースで掘り下げて受け止めることができたなら、それが成長への一番の近道ですね。コーチングを14年間続け、約800人の方と関わってきたなかで、そう確信しています。

以前のクライアントさんで、結婚相談所でコンシェルジュとして働き始めたばかりの30代の女性がいらっしゃいました。「コミュニケーション能力を上げて、職場の素敵な先輩たちのように活躍したい」という願いをお持ちでした。

話を聞いていると、「親に言いたいことを言えずに、いい子を演じて育った」「ずっと我慢していた。だから実家に帰りたくない」といったことを語られるんですね。セッションを重ねながら、そうした自分のネガティブな気持ちと向き合っていくうちに、何かが彼女のなかで切り替わったのでしょう。あるとき「実家に帰って、親と暮らしても良いかも」と。私の方が、あまりの変化にびっくりしました。

しかも、3か月のコーチングが終わってすぐ、「職場で成績トップになって、新人賞をもらった」と報告がありました。ネガティブな思いを自分で認め、受け止めて、「このことはもういいかな」とちゃんと昇華できたのでしょう。そうした心の成長の結果が彼女の行動の質を変え、仕事の成果として現われたのだと思います。

 

―内面の変化が、現実の変化として現われたんですね。面白い! 実際には、どのようにしてネガティブを見ていくのですか?

 

ネガティブだけに焦点を当てるわけではないんですよ。セッションを通じて、ご本人が自然と気づいていかれるんです。

私は、一般的なコーチングのように質問をどんどん投げかけていくのではなく、その方の文脈に沿って、話したいことを話していただいています。その中で私の反応に応じて言葉がけや質問をすることで、クライアントもそこに刺激を受けて、さらにクライアント自身の内面に向けて対話を深めてくという関わり方をしています。

ここで大切なのは、話してもらうだけではなくて、ご自身の言葉を書き取ってもらうことです。お互いのペースができることで、集中した状態になっていくので、自然と自分の内面に深く入っていきます。そうすると、後で書いたものを見返したときに、さらにそこから掘り下げたり、新しい気づきを得ることができるんです。

 

-自分の言葉から、気づきが起こる?

 

はい。さらに、次回セッションまでに、自分の気持ちや考え、行動、反応などをノートに書いてもらうなどの宿題も出します。すると、ご本人なかで「当たり前」だと思って気づかなかった思い込みや、感情がいろいろと見えてくるようになります。自分の「当たり前」の中に、その人の個性が表れていますから。そうすると、例えば苦手だと思うことに対しても、嫌々行動をするのではなく、自分の意欲を原動力として、別の解釈、別の行動がとれるようになっていくのです。

その方にとって一番キーワードとなる言葉は、無意識に何回も何回も出てくるんですね。でも本人は無意識に使っているので、それが自分にとってどういう意味があるのか気づかない。それを私が「どういうことですか」と聞いて、ご本人に取り組んでいただく。例えば「本音で人と関わりたいんだ」というようなことを書かれていたら、「あなたの本音ってどういうことですか。それを次回までに書いてきてください」と。

 

~本音=本来の自分で生きる~

 

―自分で気づく力が養われていきそうですね。

 

そうなんです。セルフコーチングができるようになっていくと思います。割と自分のことを分かっているようで、分かっていらっしゃらない方がとても多いんですね。私自身もまだ掘り下げ切れていないところがあります。

最初はどなたも表面的なところから入りますよね。でもセッションを重ねるうちに、ポジティブな感情もネガティブな感情も全部余さず目の前に出てくる。そこで改めて気づくんです、自分の本当の深い気持ちに。すると、自分で制限をつくってその中で生きてきたことに気づきます。そこから勇気をもって外の世界へ飛び出していくと、初めて意欲的に行動することができるようになっていくんです。

 

―「120%自分らしく」の意味が、具体的に分かってきた感じがします。最後にコーチングを通して、荻間さんはどのような世界を創っていきたいとお考えですか?

 

互いにありのままの状態で生きていける世界。自身のポジティブもネガティブも受け入れたうえで、本音で誠実にコミュニケーションを取り、本来の自分のままで生きていく人を増やしていきたいですね。私たちが自分自身を活かしていくことで関わる人たちが互いに活かしあう世界を築きたいと。 そんな関係性を持つことで、真に豊かで幸せに生きることの意味を見つけていただき、 愛が循環していく世界を創ることに貢献したいと思います。

……と、いくら言葉で説明しても、こればかりは体験し、体感を積み重ねることでしか分かりません。まずは体験セッションで、自覚していないあなたの思いに気づくことから始めてみませんか?

(インタビュアー 大村隆)

 

【荻間裕美】

2004年、コーチングを学び始める。以来、セッションなどで800人以上と触れあう。質問に依存しない独特の方法で、ひとりひとりの個性を引き出し、本質に目覚めることをサポート。その人の本質を活かしながら行動に結び付ける「自己成長を習慣化するパーソナルコーチング」が好評。一般社団法人日本コーチ連盟認定コーチング・ファシリテータ、一般社団法人日本産業カウンセラー協会認定 産業カウンセラー

 

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