ソウル・インタビュー

小さな、最大の貢献

 

「人生のテーマも、課題も、人によってまったく違う」。コーチングやインタビューを続けながら、そんな当たり前のことをいつも強く感じています。セッションとは、その人が自分の人生の流れ、固有の人生のテーマに気づくための「場」の提供にすぎない、と。

コーチングをしている方はよく「目標の達成」「夢の実現」といった言葉を語ります。「このメソッドであなたも成功を手にできます」といったふうに。でも、受けた人が皆さん、そうなっているでしょうか?成功する人もいれば、そうでない人もいる。これが現実です。

 

思ったような効果が手にできなかった場合、そこにはさまざまな要因が考えられます。その手法が合わなかった、コーチと相性が良くなかった、本人にまだ準備ができていなかった……などなど。

でも、本質的には「人はそれぞれ、まったく違うテーマを抱え、人生を歩んでいる」ということに尽きます。そこを見ることなく「最新の脳科学」とか「潜在意識」などのアプローチで表層的な「夢」を叶えたとしても、それは虚しいだけに終わってしまうでしょう。なぜなら、そこにその人の人生が求める「喜び」はないからです。

 

「国際試合に勝つ」「大きなお金を手にする」「憧れの生活を手にする」。それらが、その人固有の人生のテーマと深く関連しているのなら、そこには深い喜びがあるでしょう。でも、そういう感覚がないのなら、喜びも「その場限り」となってしまうのは当然ですよね。そんな刹那的な喜びを次から次へと求め続けて生きていくのは、瞬間の快楽に溺れる中毒患者と本質的には変わりません。それは、結果として人生を破壊してしまいます。

「人生は、何を問い掛けているだろう?」
「どんな体験をしたくて、この人生を生きているのだろう?」

そのような問いが、(ビル・エヴァンストリオの)ジャズベースのように静かに流れ続ける「場」を提供すること。常にニュートラルに、まっさらな状態で、そう問い掛けること。目の前の人に対しても、そして自分自身に対しても。それがコーチとして、インタビュアーとして、自分にできる小さな役割であり、最大の貢献だろうと感じています。

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