ソウル・インタビュー

「またいつか人が住みつくときが来ようね」

台風が過ぎ去り、晴れ間が戻ってきました。
あれほどの雨と風をもたらしたエネルギーも留まることはなく、移ろい、放出され、やがて消えていく。そしてまた、南の海では新しい台風が生まれ続けています。

台風の雨のなか、昨日買いに走った山口県周防大島町のガイドブック「平凡な島の歩き方 周防大島でしたい88のこと」を眺めるように読み返していて、改めて目が止まった箇所がありました。

 

「人口16561人」(18年4月1日現在)。

 

新聞記者時代、僕は2007年8月から11年7月までこの島に赴任していました。当時、人口減少に歯止めが掛からず、「人口が2万人を切った」という記事を書いたことを覚えています。

 

あのころからもう4000人近く減ったのか……。当時も年間平均約500人のペースで減っていたので、計算上は驚くことではないのだけれど、それでも。。。

 

ちょっとしたショックを感じながらページをめくっていくと、本の著者が取材中に出会った「ばあちゃん」の言葉が飛び込んできました。著者が人口減少についてどう思うかと尋ねると、そのばあちゃんは「またいつか人が住みつくときが来ようね」とサラッと答えた、とのこと。

問題を、問題視しない。
変化を、変化として受け入れる。
変化の流れに作為を持ち込まず、ただ、その瞬間を生きる。

 

ばあちゃん、かっこいいな。

 

生まれ、移ろい、消えていき、また生まれる。そんな大きな巡りの中の一瞬を生きている。
その「平凡」な普遍性をさらりと受け入れ、日々を楽しんでいる人たちがいる。

 

まさに、タオと共に在る人たち。実はそれこそが、この島の見えざる魅力なのかもしれません。

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